Sunday, December 27, 2009

20ごしの夢

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12月27日

ついに夢実現.
夕食後の,音楽会.

20年前,神戸の友人が,画家のお宅に夕ご飯に呼ばれているので,いっしょにこないかと,誘ってくれた.
後にも,先にも,画家のお宅には呼ばれたことはない.
品のいい奥さんと,きれいな二人のお嬢さんがいた.
夕ご飯に残念ながら,何をいただいたのかまったくおぼえていない.
あのころ,あさはかにも記録するという習慣がなかったことがおしまれる.

夕食後,その画家さんのアトリエに集合.
絵でもみせられるのかとおもいきや,なんと,家族で演奏会がはじまった.
お父さんは,ギター. 〔記憶がただしければ)
染色を学んでいた上の娘さんは,クラリネット. 〔これも,記憶がさだかではない,なにせ20年前だから)
下の娘は,中学生くらいで,確か,縦笛かなんかだった.
とても不思議な家族だった.そうそう,
その家には,なんとテレビはなかった.

恥ずかしながら,弾かせていただきますというような,へりくだりもなく,へんな傲慢さもなく,ただ,ひきますので,きいてくださいというような,ただそれだけのことだったけど,強烈な記憶としてのこった.

まるで,本や映画にでもでてきそうな家族だったから.
画家さんの父親は,多くを語らず,静かな人で,子供たちも,静かに,楽器を手にとる.

こんな人たちがいるのかと,大阪のうるさい町で14年間住んでいた私は感動した.
今,あのこどもたちは,どうしているのだろう.

いつか,わたしも,あんなふうに夕ご飯のあと,こどもに,じゃー,演奏会はじめましょうかねー.
なんていってみたいと,実は,ひそやかにおもっていたのです.

娘が,ピアノを習って, 3年半.そこそこ弾けるようにはなった.でも,
ピアノは,運べないので,私たちが,ピアノのところにいかねばならないので,ちょっと,わたしの夢とはちがう.
で,フルートをはじめさせる.
いま4回ほど,レッスンがおわったところ.

なんと,おもったより,フルートはおもい.
9歳の子には,さらに重たくかんじるだろう.

子供が,レッスンをうけて,わたしに教えるという形をとる.
お金そんなに右からひだりというわけにはいかないし,人に教えるということで,子供もまじめにレッスンをうけるだろうというおもいがあるので.

こどもは,フルート買ってはじめるよといったとき,なぜかいやだとはいわなかった.
縦笛を,わたしがおしえたし, 2ヶ月ほど,レッスンもさせたので,指で穴をおさえるとちがう音が出る感覚はつかんでいたせいか,
どれみふぁそらしどと,ふぁのシャープの吹き方は1日でおぼえた.
私のほうが,時間がかかった.


まだまだ,人様の前で演奏できるような,音はでない.
かなり,時間がかかるらしい.

フルートを選んだわけは,小さくて持ち運びできる.
だから,旅行にももっていけて,どこでも練習できる.
これが,最初の理由.

後は,レッスンを受けてる先生がりんとしてすてきな雰囲気。
姿勢もいいし,自信にみちた顔がまたいい.

音色ももちろん大好き.

あの音色が出るまで,さーあと何ヶ月かかるかな.

でも今夜,夕ご飯が終わってから,こどもに吹いてというと,いいよといって,気軽にふいてくれた.

まだまだひどい音だけど,夢が実現した夜だった.
あれから,ちょうど, 20年たったことになる.
人間夢は持つものだな,どんなに小さくてもいいから.



じゃー,わたしがアメイジンググレイスをふくから,きいてねといって,吹き始めると,家族はだれもいなくなった.
おいおい,聴いてよーーー,冷たいなーあんたたちーーー.
と,世の中そんなに甘くはない.

今日の,算数.

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