Saturday, March 24, 2018

My home country




ずっと前に、アルアイン動物園にいったとき、おきゃくさんが
人参をキリンに挙げられる
コーナーがあった。

差し出される人参は、あっという間に胃袋にすいこまれていく。

動物園にいくといつも、
悲しくなる。

どこかで、
捕獲されて
運ばれたさきは、
夏は、50度を超えるところ。

人参を食べているところを、
写真におさめられ、
早く呑み込めば、
ゆっくり食べろよと、
乱暴な子供に文句をいわれ、
いくらやっても、
ありがたそうな顔しないと、
文句はつづくのだが、
それはまだいいほうで、
写真撮影が終わると、
にぎやかだった子供たちは、
あっという間に
次のおり
にうつっていく。

キリンのことさえ
まるで
いなかったかのように。
わたしは、その光景を、
スケッチしながらみていたことがある。
キリンはうごきまわるので、
スケッチできなくて、
これは、写真から
描いたもの。

子どものレッスンでデモで描いたままで、
ほったらかしになっていた。


子供たちが去っていったあとの、
キリンの表情がよかった。

空をみあげ、
ふるさとは遠きにありておもうもの。
みたいな顔をしたからだ。
彼らにだって、ふるさとがある。
2度と帰ることはできない。


わたしは、
まだまし。
帰るところがある。









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