博多、住吉神社の鳥居。
iphoneは、すばらしいです。どこで撮った写真なのか、GPS 機能が察知して、
これが、住吉神社ということを、教えてくれました。
大きな鳥居の石の柱に、継ぎ目があることを発見したので、写真を撮っておきました。
この継ぎ目をどうしても、描きたかった。
何で?
継ぎ目?
といわれても、答えられない。
借景という言葉は、ご存知でしょうけど
借花という言葉は、ないでしょう?
わたしがつくりました。
今回の旅行で、金銀の大きな鯉が泳ぐ、
すばらしい日本庭園のあるところに
泊まることができました。
朝食は、ガラス張りで、レストランには、わたしひとり。
控え目な音楽が聞こえるだけで、
それ以外には、何も聞こえません。
世の中にこんな贅沢があっていいのだろうかというほどの、
ほんとに、静かな時間でした。
だれともしゃべらない、だれのしゃべる声もきこえない。
時には、あんなひとときいいものです。
鯉が泳ぐ池の向こうには、
大きな椿の木がありました。
椿の花は、花ごと落ちます。
椿の木の下には、つつじの木がこんもりと
丸い形に刈り取られ、そこに、落ちた椿が
いくつものっています。
まるで、大きなつつじの花が咲いているように見えるのです。
あれは庭をデザインしたひとが
それをわかっていてそうしたのか、
偶然そうなったのか。
そこで、借花という
言葉をつくったわけです。
そうこうしているうちに、
鶴のような、真っ白な大きな鳥が目の前の
池に舞い降りました。
わたしのところから、ほんの6メートルくらいのところです。
カメラは、バッテリーの充電中だったのが、
残念でなりません。
その鳥の足の周りを
金銀の鯉たちがくるくると泳ぎます。
なんだか、花嫁さんの着物の
うちかけにでもなりそうな
美しい光景ではありませんか。
ところが、突然、その白い鳥は、
あかちゃんの鯉をパクリとひと飲みしてしまったのです。
あまりの、おどろきに、そんなひどいわーと、
独り言をいっているときに、
その鶴もどきは、
今度は、かなり大き目の
見事な金色の鯉をくわえるやいなや
ちょっと、宙に浮かして方向転換して、
頭から見事に飲み込みはじめました。
あまり大きな鯉なので、
ひと飲みとはいかない様子。
金色の尻尾が口が飛び出ています。
まるで、蛇がウサギかなんかを飲み込んでいる様。
松の木がじゃまで、よく見えるところに、
歩いて移動しはじめると、
ずっと気づかなかったけれど、30歳くらいのおにいさんが、
お食事中だったので、
鳥が鯉食べてますよ!!!
ひどいですよね!!!
あんまりですよね!!!
その男性は、こんな光景はいままでに
見たことないですよと、
私に、お礼をいいながら、その光景を
写真にとりはじめました。
あまりに、私がうるさいので、
ウエイトレスのおねえさんが奥から、でてきました。
巫女さんみたいに、音もなく歩くおねえさんです。
鯉、鳥にたべられてますが、いいんですか?
だめですよね?
ひどいですよね?
と、わたしが、相変わらず、あたふたして言うと、
そのウエイトレスは、静かに言いました。
これが自然というものです。
まるで、悟りを開いた
お坊さんみたいなこといいました。
大きな鯉だったので、
その首の長い鶴もどきの鳥ののどが魚の形になっていて、ようは、のどに引っかかってい
る状態でした。
私と、そのおにいさんと、魚がその鳥の胃袋におさまるまで、実況中継しながら見
ていました。
会ったこともないその男性と
時間を共有しているとき、人って、ほかの人とかかわることによって、
存在するんだなしみじみと感じておりました。
金の鯉丸呑みショウが、終了すると、
私達は、静かに、解散。
邪念いっぱいの私は、あの金の鯉は市価でいくらくらいやったんやろうとばかり、
考えていました。
朝ごはんは、金の鯉より。
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